理系大学生の戯れ言

底辺理系大学生が書く戯れ言

メンヘラ大学生がドグラ・マグラを読む-1

胎児よ

胎児よ

何故踊る

母親の心がわかって

おそろしいのか

 

冒頭から怖すぎる。 夢野久作ドグラ・マグラ。読むと精神に異常をきたすと言われている作品。

私は1年ほど前にこの作品を知り、何度も読もうと試みたが怖くて読み進めることができなかった。ホラー色のある作品ではないは聞いているが不気味さに打ち勝つことができなかった。

しかし今日、私はこの作品をもう一度手に取り、そのページをめくり始めた。 今日から私は本作を読み進める度にこの場を借りて書評、というとたいそうな言い方になってしまうが書評の真似事をしていこうと思う。

 

 

まず今日読んだ範囲についてまとめたい。

おそらく本作の主人公である「私」が…………ブウウ――――ンンン――――ンンンン…………という時計の音と伴に精神病棟の一室で目覚める。そこから「私」の心理描写が入り、隣の部屋から「お兄様ァー!」と叫ぶ声が聞こえる。そして若林博士が登場。「私」が目覚める以前、「私」は「夢中遊行状態」であったことが伝えられる。そして現在、過去の記憶を失っているのだと。何者かに「夢中遊行状態」にされた「私」はある事件を起こしたのだという。この事件の謎を解くために「私」の記憶が重要で、それを思い出すために入った資料室で「私」は「ドグラ・マグラ」を手に取る。

 

ここまで読んだのだが、精神に異常はないようだ。まだ物語序盤のことだから当たり前とも言える。

登場人物の相関はこうなっている(と思われる)。

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「美少女」は1千年前の記憶あり、その記憶に立ち返り「夢を見ている」状態にあるのだという。この女は「私」の従妹であり、許嫁であり、妹であるという面白さを感じざるを得ない設定。

そしてこの「夢を見ている」女は「私」のことをかつて(1千年前)に同棲していた姉の夫、つまり義兄として認識する。「私」は1千年前はこの義理の兄だったのだという。この女曰く、死んでまた生き返ったのだという。不可解。

 

設定やあらすじはこんなところだろうか。文字を書き慣れていないためわかりにくくなっているかもしれない。いつか見返すであろう未来の私に謝っておこう。

 以下は箇条書きで感想を記す。

 

・「私」が身だしなみを整えるあたりまではダークな雰囲気を強く感じていたが、しばらくすると慣れなのかは分からないがそれが薄まってくる。

・若林博士の前任の正木先生は回想中で登場するが、そこからはかなり人間として面白い思想の持ち主だと言うことが窺える。この正木先生は、図書室と資料室を兼ねた部屋を自信の研究室へと無断で改造してしまう。そしてこう言う。「自分もこのような仕事をするくらいだ、精神病患者としての資質はある。その脳髄を資料として陳列するだけさ 。」と。(要約)

・この正木先生の部屋で「私」はドグラ・マグラを見つけるのだが、この部屋には精神病患者が書いた、作った作品が保管されている。これがまた作品名だけでこちらの興味を引くものなのだ。例えば、「火星征伐の建白書」ー(小学教員提出)や、「鼻糞で固めた観音像、硝子箱入り」など。鼻糞ならぬセンスの塊。こんなの絶対面白いよ。

 

「私」が「ドグラ・マグラ」を手にしていざ物語が進み始めるというところまで来たのではないだろうか。

次はついに「ドグラ・マグラ」の作中で「ドグラ・マグラ」を読むのだろうか。楽しみであり、また読み進める不気味さも感じている。

 

なお、要約や読解が困難であると感じた際には、この書評の真似事も難読なものになる、または、中断することがある(だろう)。